SUNO
Suno(スノ)は、テキストで指示を打ち込むだけでAIが楽曲を自動生成する、いま世界で最も注目されるAI音楽サービスのひとつです。「Make any song you can imagine(想像したどんな曲でも作れる)」を掲げ、鼻歌のようなアイデアや歌詞、ジャンルのイメージを入力すれば、ボーカルと伴奏がそろった1曲がわずか数十秒で完成します。楽器の知識や作曲経験がなくても、思いついたその場で音楽を形にできる手軽さが最大の魅力です。
使い方はシンプルで、トップ画面の入力欄に作りたい曲の雰囲気を書いて「Create」を押すだけ。凝った作り込みをしたい人向けには、歌詞やスタイルを細かく指定できる高度な編集モードや、プロ向けの制作機能「Suno Studio」も用意されています。無料でも試せるため、BGM作り、SNS投稿、趣味の楽曲制作など、幅広い用途で気軽に使えます。
その勢いは数字にも表れています。利用者は1億人を超え、ユーザーが生み出す楽曲は1日あたり約700万曲。これはSpotifyの全カタログに匹敵する規模だといわれます。有料会員は200万人、年間経常収益は3億ドルに達し、2026年6月には評価額54億ドル(約5,400億円規模)で資金調達を実施するなど、スタートアップとして急成長を続けています。
一方で、AIの学習データをめぐる著作権問題という課題も抱えています。大手レコード会社などが無許諾利用を主張して訴訟を起こしており、ワーナー ミュージックなど一部とはライセンス契約で和解が進む一方、係争はなお継続中です。AI音楽が今後どう社会に根づいていくのか——その行方を占う存在として、Sunoは技術と音楽ビジネスの最前線に立っています。
